概要
個々のユーザの認知特性の応じた情報を提示することで、ヒトのココロと情報をつなぐ情報提示方法を提案することを目指します。そのために、認知バイアスに着目し、なぜ個人差が生じるか認知メカニズムを明らかにします。
従来技術
個人差の予測には、関連するデータを大量に取得する必要があります。
優位性
認知メカニズムに基づきユーザの行動を予測できるようになるため、データの取得が困難な場合でも個人差を予測・理解することが可能です。
特徴
心理物理実験の手法により、認知バイアスの個人差の定量を可能としました。また、開発した手法を用いて認知バイアスの個人差を調べ、全体に注意が向きやすいか、部分に注意が向きやすいかについて個人差があることが分かりました。さらに、部分に注意が向きやすい人は全体に注意が向きやすい人に比べ、無意識の記憶である潜在記憶の影響が大きいことが明らかとなりました。これらのことより、認知バイアスの個人差を測定することで、個々のユーザにとってどのような記憶がより影響を与えやすいかの予測が可能となりました。
実用化イメージ、想定される用途
・マーケティングにおけるユーザの認知特性に応じた記憶に残りやすい商品提示方法への応用
・食事・運動支援など、快適な日常生活を送るためのパーソナルサポートにおける情報提示方法への応用
実用化に向けた課題
より簡易な認知バイアスの測定手法の開発
研究者紹介
日根 恭子 (ひね きょうこ)
豊橋技術科学大学 情報・知能工学系 助教
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研究者からのメッセージ(企業等への提案)
この技術にご興味をお持ちの企業の技術相談をお受けします。また共同研究等のご検討の際にはご連絡ください。
知的財産等
掲載日:2020年06月19日
最終更新日:2020年06月19日