研究シーズの泉

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極限を超える成形技術を目指しています

環境にやさしい高張力鋼板、超高張力鋼板の成形技術の開発

ステータス 基礎 実証 実用化準備

概要

環境問題対策として自動車の軽量化が求められており、そのため高比強度な高張力鋼板、超高張力鋼板やアルミニウム合金板の利用が増加しています。超高張力鋼板のプレス成形、せん断加工などの変形特性などさまざまなプレス成形技術を研究しています。

従来技術

超高張力鋼板はプレス成形中の破断、しわ、大きなスプリングバックが発生しやすい。

優位性

超高張力鋼板プレス加工中の破断、しわの発生限界を向上させ、スプリングバックを低減させます。

特徴

自動車の車体部品には高張力鋼板や超高張力鋼板が使われてきています。これらは鋼板の強度を上げ、その分板厚を薄くして軽量化を実現しています。また、衝突安全性の向上のために高強度な補強部材が必要とされ、超高張力鋼板が使われてきています。高強度鋼板は低延性となり、プレス成形中に破断が起きやすく、せん断されて切口面においては破断面が多くなって後加工での変形能が十分でないことがあります。さらに、軽量化によって薄肉化して、しわも発生しやすくなっています。ほかにも、加工後も弾性変形が大きくなり、形状精度の低下が生じます。
私たちは、こうした課題を解決するべく超高張力鋼板に対して以下のような研究を行っています。

  • せん断加工された切口面性状の向上による伸びフランジ成形性の向上

伸びフランジ成形の前段に位置するせん断加工において切口面の変形能を低下させない剪断条件の検討

  • 縮みフランジ成形におけるしわ抑制法の開発

段付きパンチ形状によるしわの抑制

  • せん断加工における板材と金型の挙動の観察

鋼板のせん断加工条件と板材の分離挙動を観察して効率的な切断法の開発

  • 穴抜き加工特性と穴広げ限界の向上

穴広げ成形の前段に位置する穴抜き加工において切口面の変形能を低下させない最適穴抜き条件の検討

  • 局部加熱による加工限界の向上

最適な加熱法と加工にあった適切な局部加熱の検討

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実用化イメージ、想定される用途

・超高張力鋼板、高張力鋼板のプレス成形
・自動車車体部品
・自動車用内装部品
・薄肉軽量化

実用化に向けた課題

成形法の開発には、成形法の基本的な加工条件のほか、金型、潤滑、加熱法など様々な技術の組み合わせが必要になります。

研究者紹介

安部 洋平 (あべ ようへい)
豊橋技術科学大学 機械工学系 准教授
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研究者からのメッセージ(企業等への提案)

この技術にご興味をお持ちの企業の技術相談をお受けします。また共同研究等のご検討の際にはご連絡ください。

知的財産等

掲載日:2021年06月11日
最終更新日:2021年06月11日